2020年に読んだ本
小説・紀行文
昨年は全然旅行に行けなかったので家に籠もって旅気分を紛らわすなど。
アルケミスト 夢を旅した少年/パウロ・コエーリョ
これ系の本では超定番、案外今まで読んだことがなかったので自粛中に。
少年が見たことのないエジプトの夢を何度も見て、羊飼いの仕事を捨ててエジプトへの旅路に出る話。自己啓発書だと言う人もいるけど、個人的には単純に摩訶不思議な世界観の旅小説として楽しく読めた。あぁ、旅行に出たい。
インド酔夢行/田村 隆一
香川にうどんを食べに行った時に古本市でGET。なんてことのないインド旅の随筆。それこそ著者の田村さんは後に有名な詩人になるが、当時無名時代(?)に金が無くて、友人がインド観光局に日本の国宝級詩人だと触れ込んでインド政府に旅代を出して招致してもらったインド無料旅行記。
マレー蘭印紀行/金子光晴
昭和初年の船旅もの小説。当時のアジアの情景など、今と違っておもしろい。
一般書
群衆心理(The Crowd)/ギュスターブ・ル・ボン(著)櫻井成夫(訳)
原著は120年ほど前に執筆された心理学書で、個人じゃなくて人が集まって群衆になったときに人の心理に起こる現象だとかを群衆のタイプを切り分けて様々考察している。
人の根っこにある行動原理(?)をとても良く捉えていて、古い本だけど恐ろしいほど今でも通じる部分がある。SNSで起こる現象だとか、コロナ禍での人の不可解な行動だとかを説明できるような考察も多くて、メカラウロコ。自分的には今年読んだ本ではベストな1冊。
今まで読んだ本の中では一番古くて難解で、正直面白いけど読書体力めっちゃ持っていかれた一冊。
ウォール街のランダム・ウォーカー/バートン・マルキール
今年は貯金で株式投資だとか、信託投資だとか始めたのでその辺の心得として定番な一冊として読んだ。去年読んだ、ジェレミー・シーゲルの株式投資と合わせて鉄板だと思う。
Being Mortal/ Gawande Atul
洋書の方が安かったのでチャレンジ。インド系アメリカ人医師のGawande先生が、老人の末端ケアをする中でどんな死に方が幸せか書いている。結構その通りで、自分が年をとったらどんな生活がしたいか、親にどんな生活をしてもらいたいか、考える切っ掛けになった。医者の先生だけど結構エッセイチックで読みやすい、但し医療用語の翻訳地獄だった。。
DIE WITH ZERO/ビル・パーキンス
タイトルは重そうだけど、1日くらいで読める。著者はガンガンお金を使って、幸せな体験をできるだけしていこうぜ、というスタンスで、ケチな自分とは対極な考え方。なかなかこうはできないけど、ケチな人は一回読んで見ると少しは財布の紐がいい方向に緩められるかも。
プロフェッショナルの条件/P・F・ドラッカー
ドラッカーの入門書としては超定番な奴。確か自分は入っていないけどリーディング大学院の推薦図書だったから昔買っていた。仕事が思うように進まないことがあって、読み始めた。仕事にどう向き合うか金言が多くて、技術者として若いうちに読んでおいて良かったと思える一冊。
オンライン学習でできること、できないこと/千葉大学教育学部附属小学校
コロナ対応で生徒が登校できないなか、地元千葉の小学校でやっていた取り組みについてまとめた一冊。今の学校って様々ICT教育が進んでいるだなーと。
ほか、実用書など
書けばわかる!わが家にぴったりな保険の選び方
保険について勉強してみるのに丁度良い。
科学的な適職
転職考えている人にはおすすめ。自分は"やりたい/面白いと思える仕事をやる"派だけど、そうでない選び方を提示していて、転職するなら著者の言い分も踏まえたいと思った。自分は特に転職欲は今は高くないけど。
「21世紀の資本」完全マスター
本当は読みたい"21世紀の資本"という本が難解なのと高くて買えなかったので、その代わりに解説本。要は資本収益率>経済成長が常に成り立つと言っていて、"働けど働けど我が暮らし楽にならざり"の蟹工船の仕組みを考察している。原著読んでみたい。